いざ、発熱外来へ【消化器外科医、発熱外来を担当する】
2020年5月5日
2021年1月5日
私が所属する組織では、遂に外科医も新型コロナ対策の発熱外来を担当することになりました。
「明後日から外科医も担当に入って頂きます。まずはアル研先生、よろしくお願いします。」
というわけで、先陣を切ったわけです。
通常診療のラインとは別に、発熱外来用のプレハブが用意されており、朝から診察、CTを繰り返すことになりました。
マスク越しに新型コロナ感染者かもしれない方々と会話を続けるというのは、体力と肝臓に自信がある私でも少し不安になります。
ニュースでも話題になっている通り、個人用防護具(PPE ガウンやゴーグルなど)の不足をひしひしと感じます。手術室のように使い捨てていくわけにもいかないんですね。
用意されたガウン、手袋を着用して診察を進めると、受診契機が様々であることに気が付きます。
かの有名?な「味覚障害」を訴える方もいらっしゃるわけです。
日本耳鼻咽喉科学会のホームページでは、
- 37.5度以上の発熱が4日以上続く場合や、咳、息苦しさ、だるさがあれば、お住まいの区市町村の帰国者・接触者相談センターにご相談ください。厚生労働省のホームページからも確認することができます。
各都道府県における帰国者・接触者相談センター紹介(厚生労働省)
https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/kenkou_iryou/covid19-kikokusyasessyokusya.html- 急に「におい」や「あじ」の異常を感じるようになった場合には、万が一、新型コロナウイルス感染症であったときに周囲の人に感染を拡大する可能性がありますので、2週間は出来るだけ不要不急の外出を控えてください。その間、医療機関への受診は控え、体温を毎日測定し、手洗いをこまめにしてください。人と接する際にはマスクをつけて対話をしてください。
- 嗅覚・味覚障害の治療は急ぐ必要はありません。自然に治ることも多いのでしばらく様子を見てください。特効薬はありませんが、2週間経っても他の症状なく嗅覚や味覚が改善しない場合は耳鼻咽喉科外来を受診してください。
ということで、既に改善して他に症状がなければ基本的に経過観察なのかな。
ところで、何で味覚障害が出現するのでしょうか。気になったので調べてみました。
「PubMed」という世界中で発表されている論文を検索するシステムで、「SARS-CoV-2(新型コロナウイルス)」、「taste disorder(味覚障害)」を打ち込み検索・・
11件ヒット。
全部読んでみよう。
ということで次回へ続く・・
1件のピンバック
COVID-19の味覚障害・嗅覚障害の機序について | 外科医のアル研