【逆算思考、ゴールはどこに?】私はこんな視点で医療現場をとらえています:外科医は通過点として

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逆算思考のススメ

将来の夢・目標は?

社会人でバリバリ働いている方は、

出世すること

貯金○○万、○○億ためること

を目標に今頑張っているのかもしれません。

更に深堀りして、出世したり、貯金がたまったらどうしたいですか。

家族との時間を増やしてのんびり暮らしたい、南国に移住したい、仕事自体が楽しいからこのまま続けていきたい…

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様々だとは思いますが、自分や家族が幸せだと思う状態になりたい、というのが共通点なのではないでしょうか。

では、自分や家族が十分に幸せな状態になったら、その先はどうでしょうか。

自分たちの周りの人にも幸せになってもらいたい、と感じるようになるかもしれません。

実際に自分の周りの人がみんな幸せな方が自分自身もハッピーに暮らせますよね。

その「周りの人」の範囲をどんどん広げていったら、ますますハッピーなんじゃないでしょうか。

突き詰めていくと出世や貯金の話からスタートして、随分遠くまでイメージが広がってきました。

よく考え、イメージを膨らませて達した「ゴール」が見えてきたら、そのゴールから今を見てみると見え方が変わってきます。

ゴールまでの過程を理解し、期日を決め、計画を立てて実際に動いてみましょう。

人生は有限です。

自分に残された時間を充実した日々に感じられるといいですよね。

この「逆算思考」、是非お試しあれ。

☝参考になった本

 

外科医の逆算思考

では、現在消化器外科医として毎日手術をしている私は、どんなゴール設定して「今」をどのようにとらえているか。

地元公立の中学校で優秀とは呼べない中学生活を送る中、アフガニスタンの惨状と、その中で活躍する中村哲先生の活躍を知ったのです。

心を打たれ、海外協力の道を考え始めました。

「圧倒的な不条理、不平等感を解消する」ということが生涯における課題だと考えるようになったのです。

まずは実際に自分自身が現地に行って状況を確認するところがスタートだと考えました。

現地に行くにしても何らかの形で役に立てる存在でありたい、そう考えると医師が良いのではないか、ということで医師を目指しました。

なんとか医学部に入り、発展途上国で役に立つのは感染症科か外傷外科かな、と絞った結果、体力・精細な手技が得意であったので外科へ進みました。

救急で外傷外科を専攻しようと考えていたのですが、手術件数、手技の向上という点で最も効率がよい科として消化器外科を選択して今に至ります。

既に海外で活躍した先生に話を聞きに行った際に、一度英語圏で1-2年の臨床経験を積んでおくとよい、とアドバイスを頂いたので、現在海外への切符を手に入れようと舵を切りました。

その後は国境なき医師団や赤十字病院からの派遣があればと思っています。

さて、一度紛争地や途上国の実態を把握してから、どうするか。

ここからが本番だと思います。

医師を目指した中学生の時と、現在では状況が随分変わっています。

所得や栄養摂取状況の点でも底上げされている、というデータが出ている中1)、「不平等感」に介入するにはどうすべきか。

最低限の生活が確保されたら、次に取り掛かるべきは「教育」だと思います。

医師は「教育学」には精通していませんが、ここで言う教育とは、社会において「魚を与える」のではなく、「魚の釣り方を教える」といった意味です。

「魚の釣り方」とは、社会人として自力で生きていくための方法、ととらえてみます。

資本主義の社会では、所得を向上させることが一手でしょうか。

所得を得るための方法は無数にあるわけで、様々な立場で社会人として生活している人が、各々の生活実態を説明するだけでも参考になると思います。

こうなると、誰もが「教育」に参加できるのではないでしょうか。

この情報へのアクセスが誰でも簡単にできるようになることが不平等の解決に役立つのではないでしょうか。

では、このような情報をどのようにして届けるか、また、どのようにして所得を個々の手元に届けるか、といった問題が出てきます。

そこで注目しているのがIT技術やブロックチェーン技術です。

IT技術が進んで、情報が手に入りやすくなったことは周知のことと思います。

一方、ブロックチェーン技術についてはまだ一般には知られておらず、未知数なのではないでしょうか。

個人的には情報や価値の発信者にメリットが大きいのではないかと考えます。

NFT(非代替性トークン)の仕組みを使えば情報が使われるたびに情報供給者に利益が出ます。

また、銀行がなくてもウォレット(仮想通貨用の財布)への振り込みは可能であり、ウォレットで支払いが完結する世の中になれば資本主義社会で活躍駅る人が増えるはず。

情報発信のメリットが増えれば今まで発信していなかった人たちの情報も世の中に出てきて、多様性を享受できるのでは。

もちろん情報が氾濫するデメリットはありますが、上質な情報を選択する手段も向上してくると予想しています。

・・・

といった未来予想をしながら、これから何を勉強すべきか、日々考えつつ、安全で適切な手術にも力を入れつつ過ごしている、今日この頃です。

「圧倒的な不条理、不平等感を解消する」という課題はゆっくりと解決に向かっているようにも感じます。

時代の流れを読みながら介入点を微調整しつつ、逆算思考を取り入れながら今を全力で進んでいこうと思います。

 

1) FACTFULNESS(ファクトフルネス) 10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣

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