社会人が教育に参加したらどうだろう
世の中をよくするためのキーポイントは教育だと思います。
私は医師として医療現場で働いていますが教育現場に参加したことはないので、あくまで実体験に基づいた話にはなります。
教育って大事だな、と初めて感じたのは医学生の時です。
それまでは自分が成長し、受験に合格することで精一杯でしたが、医学部に入るとひと段落?して、周りに面白い仲間たちがいることを実感しました。
それぞれ、医学部までの道のりは、帰国子女だったり、エリート校出身だったり、あるいは私と同じように高校受験が初めての受験体験だったりと様々です。
話してみると考え方が随分違って、問題に対するアプローチの仕方や解決方法が面白いんです。
この違いは、家庭環境や課外活動の影響もあると思いますが教育過程の違いも影響しているのではないかと思います。
聞いてみると、中学、高校で研究やプログラミング、留学など、ちょっと変わった活動をしていたみたいなのですが、私には未知の世界でした。
面白そう。
その頃からふと感じていたのは、特に小学校や中学校の授業に感じていた、
「これ、何の役に立つの?」
という疑問を、臨場感を持って説明できる大人がいたら面白いんじゃないかなということです。
個人的には、お金が必要な私立学校だけでなく、公立学校にも面白い機会を提供したい。
教育のプロである先生方が学業を教え、社会人が学ぶ意欲を刺激する、という組み合わせが有効なのではないでしょうか。
実は私、そんなことを思いついて、同じ中学校の同級生で別々の領域に進んだ仲間たちと共に、中学校で授業をしてみようか、という話を進めていたのです。
そんな中でコロナが発生してしまい、頓挫しているのですが…
こんな話をstand.fmで音声配信してみたところ、中高一貫全寮制で社会人が作った学校があることを紹介していただきました。
社会に出てからは「人間力」が重要であるというコンセプトのもと、人間力を身に着けるために全寮制とのこと。
大企業をまとめる方々が創立に携わって社会のリアルを基に学校を作ると、私が経験してきた学生生活とは随分異なるんだなと感じます。
社会人が「ハウスマスター」として学生寮に参加して、勉強のことだけでなく、日々の生活のことから将来のことまでさまざまな面で相談にのってくれるというのも面白い。
(ただ、実際入学したいかというと、生活がみっちり過ぎて私は脱落するかも…)
では、どのような方法で社会人が教育現場に参加すればいいのか。
まずは仕事内容の紹介や、今学んでいることがどのように役に立っているか、社会人それぞれの目線で紹介するだけでもいいのではないでしょうか。
私を含め大半の社会人は教育学には疎いと思いますが、むしろそれぞれの職業領域の日常をそのまま伝えた方が、様々な「常識」に触れることができて良い刺激になるのでは。
教育現場とその他の領域が歩み寄って、「子供たちの力を伸ばす」という共通の目標を掲げられればいいな。
教育現場に教員以外の人が介入することで、成績が下がってしまわないか、といった不安もあるかとは思いますが、
「学力の経済学」という本では、教員の教員免許の有無で学生グループの成績に差はない(あるいは教員免許がない教員に教わった学生の方が成績が良い)ないとの報告が紹介されており、
成績の点では過度に心配する必要はないとおもいます。
(この本、目からうろこです)
「教育」という仕組みは伝統的な考えやしきたりがあるかとは思いますが(医療現場がそうであるように)、
変化のスピードが速くなっている現在、教育現場そのものも柔軟に対応して、今の子供たちが将来のびのびと活躍できる未来が来ると良いな。
医療と関係ないことを話してしまいましたが…
最近、外来の補助をしてくれている方が20歳くらいの若い方で、話してみるとジェネレーションギャップを感じるんですよ。
デジタルネイティブ(生まれた時からデジタル製品に囲まれている)なんて言葉がありますが、検索方法一つとっても、私はググる一択である一方、
デジタルネイティブは画像ならインスタ、最新情報はツイッター、何かの手順・方法はYouTube・・・と見事な使い分け。
なるほど・・・
YouTubeで学生が見たくなるような、将来に役立つ授業を作成したら、多くの学生にアプローチできるのでは、と思いつきました。
早速You tubeで「小学生、中学生」と「医療、医師」といった検索ワードで検索すると、職業紹介や授業形式のコンテンツはなさそう。
近日中に動画作成して病院のYouTube チャンネルから公開してみます。
私自身は匿名なので、公開しても公表しませんが…
画像:ぱくたそ(www.pakutaso.com)
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