今や幻? ニッカ フロム・ザバレル

Pocket

お初のウイスキーはまずストレートでいただきたい、そしてポタポタと加水していき香りの変化を楽しみたい、と常々考えております。

しかし、高濃度のアルコールは発癌リスクに注意しなければいけないのでしょうか。

私の教科書、「salon de SHIMAJI バーカウンターは人生の勉強机である」のなかでも、発癌リスクを考慮して、ストレートではなくトワイスアップ(ウイスキーと常温の水を1対1で混ぜる)で出していると紹介されています。

知らぬが仏・・ でも「PubMed」(医学系の英語論文を調べるサイト)でアルコールと発癌リスクについて調べてみます・・

結論:アルコール消費量増加と食道扁平上皮癌の発癌リスクの増加は関連しております・・

アルコールが分解されてできたアセトアルデヒドが食道扁平上皮癌の発癌過程で大きな役割を果たしています。

アルコール摂取によって血中のみならず、口腔内の微生物によって唾液中のアセトアルデヒド濃度も上昇し、DNA損傷を誘発します。

アルコール自体も脂質過酸化につながる活性酸素の産生を促進し、DNA損傷をさらに助長するとか・・1)

このままじゃ悪者じゃないか、良いところはないのか?

アルコールの使用が胃がんリスクの減少と関連していることが示されたが、これはおそらくアルコールのH. pyloriに対する抗菌効果によるものである、と。

アルコールでピロリ除菌できるのか? とも思いましたがさておいて。

 

ところで、近場のパワースポットでたまたま「ニッカ フロム・ザ・バレル」が置いてありましたよ。

久しぶりに拝見し、懐かしさがこみ上げてきました。

近頃は品薄の影響で法外な価格で売られていますが、こちらは参考小売価格の2,400円+消費税にて購入。ありがたや。

血中アルコール濃度が高い同僚が「コスパ最強」と熱弁していたな。

変わった形のボトルはデザイナーの佐藤さんが開発したとのこと。気に入ってます。注手の腕が試されることは有名。

ラベルのデザイナーさんが意外と身近に関係していたことを知ったのが最近の驚きです。

さて開栓。

そして・・

ニッカ フロム・ザ・バレル

ニッカ フロム・ザ・バレル(amazonで検索)


修業が足りず、こぼれてしまいましたが、気を取り直してストレートで。

あくまでもストレートです。

甘い香り、口に含むとナッツ、メープル系の香りが広がり、後からスモーキー。良い。

甘みが残り、すーっと消えていくのですかさずもう一口・・

確かにコスパ高いです。。

少量加水すると、甘味が目立ってピリッとした舌ざわりになるか。スモーキーさが感じにくくなったような。

やっぱりストレートがいい!

調子に乗りそうになりますが、アルコール51%とやや高めでもあり3杯までにしよう。

 

果物や野菜を摂取すると食道扁平上皮癌の発生率が下がる(果物と野菜の総摂取量が 1 日 100 グラム(g/日)増加すると、食道 SCC の発生率は 11%減少)2)とのことで、早速大量摂取し、健康的な気分に浸ります。

(ただし、果物と野菜の有益な効果はアルコールの害を完全には相殺できない・・)

 

<参考文献>

  1. Vanella G, Archibugi L, Stigliano S, et al. Alcohol and gastrointestinal cancers. Curr Opin Gastroenterol. 2019;35(2):107-113.
  2. Yamaji T, Inoue M, Sasazuki S, et al. Fruit and vegetable consumption and squamous cell carcinoma of the esophagus in Japan: the JPHC study. Int J Cancer. 2008;123(8):1935-40.

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です