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一般的に看護師さんと聞くと、病棟で活躍する「白衣の天使」的存在をイメージするのではないでしょうか。

しかし、病院の中には人目にはつかない、手術室（オペ室）で活躍する看護師（通称：オペ看）さんもいます。

一般の方は手術が必要になれば会うことができます。（その点、会わない方がいいのか‥）

看護学生の方は看護見学で初めて入ったという方もいらっしゃるかと思います。

で、

どんな仕事をしてるの？

ということですが、外科医から見たオペ看さんの活躍ぶりをご紹介しようと思います。

• 仕事内容は？
• すごい能力！
• 病棟での急変にも対応できる！

• 仕事内容は？

手術室では様々な手術が行われており、必要な機械もそれぞれ異なります。

また、同じ手術でも術者によって使う道具が異なることもあるのです。

手術に必要な器具・機械を用意します。

外科医との最大の接点は手術中です。

ドラマでもよく見るシーンですが、

「メス」とか「クーパー」とかを渡していくやつです。

これは「機械出し」という役割のオペ看さんで、術者に適切な器具をタイミング良く渡していきます。

傍から見るとわかりにくいのですが、渡し方にも絶妙な上手さがあるのです。

手のひらのいい場所に適切な力加減で渡してくれる機会出しと手術すると、

「凄く気持ちいい」

です。

ベテランともなると、パシッと渡してくれると渡してくれます。

ありがとうございます。

手術室には手術台の周りにもオペ看さんがいて、「外回り」と呼ばれています。

手術中に急遽、別の道具を使いたいな、と思うことがあったりして、外回りさんにお願いします。

優秀な外回りさんにお願いすると、

「用意してあります」

と、あっさり出てきます。

超能力か。

外回りさんは麻酔科の先生ともコミュニケーションをとって、手術が円滑に進むように調整しています。

外科医から見える内容はこんな感じです。

実際の準備なんかはもっと細かく綿密だと思いますので、現役オペ看さんのお話を参考にしてください。

お手製の手術の手順書を見かけることもあるので、よく勉強されているな、という印象です。

• すごい能力！

外回りさんの超能力についてはチラッと話ました。

これは凄いな、と思うのは機械出しさんです。

「メッツェン」とか「ケリー」とか「ハーモニック」とか、外科医からテンポよく出ればいいのですが、

たまに言葉が出てこない…

時があります。正直なところ‥

右手を出したのはいいけど、「あれあれ・・・」となっているときにスッと「それ」が出てくるんですよ・・

心読みました？

更には、右手を出した瞬間に次の機械が出てくるんですよ・・

予知能力ですか？

更には、持針器返してクーパーもらおうとしたら、いつの間にかクーパーもらっているんですよ・・

手品ですか？

研修医の最初のころは、難しい局面で手が止まったりすることもありましたが、手を出せば何か機械が出てきて、

あー、なるほど

なんて、機械出しさんの力を借りつつ手術を進めたこともあったな・・

実力をつけると、気遣いの能力が桁違いに成長するのかな、なんて思います。

ところで、私の大学時代の看護科同期がオペ看さんになったのです。

この方、天真爛漫で我が道を行くような人だったので心配していましたが、

1年後に再会すると、人の話はちゃんと聞くし、空気は読めるし、気遣いも完璧で別人に生まれ変わっていました。

「私、オペ看になったら空気読めるようになったの」とご本人。

翌年結婚しました。

• 病棟での急変にも対応できる！

腹腔鏡下手術の場合は全身麻酔での手術になります。

手術の前に麻酔科の先生が空気の通り道に管を入れて、人工呼吸器につなげる、「挿管」といわれる操作や、

手術が終わった後に、その管を抜く、「抜管」という操作がありますが、

そのような操作の介助も大事な仕事です。

これが意外と難しくて、何度も繰り返していくうちに手順を体で覚えることになります。

結構緊張する操作なので、その緊張感の中で冷静に対応することが重要です。

で、この操作、更に緊張するシーンがあります。

それが、病棟での急変です。

心肺停止している場合は、病室で同じことをやることになりますが、不慣れだとてんやわんやになってしまうのです。

そこで、オペ看さんで培った経験が役に立つのです。

正直、このようなシーンは中々ないのですが、手術室のそとでも役に立つ存在になれるのではないかと思います。

以上、外科医から見たオペ看さんを思いつくままに書いてみました。

実際に勤務している看護師さんの話は「マイナビ看護学生」や「ジョブメドレー」とかで紹介されているのでご参照ください。

緊張する状況の中で素早い判断が必要になるので、大変な仕事ではありますが、

私の同期のように素晴らしい成長を遂げ、プライベートまでハッピーになるチャンスもあります。

看護師を目指す方には、是非、オペ室にも興味を持ってもらえると嬉しいです。